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【世界の介護】日本もいずれ…海外では寝たきり高齢者がほとんどいない理由2つとは?

介護企業の役員をしているひろぺんです

日本は現在、先進国の中でも、絶賛超高齢者社会の先端を突っ走っています。高齢社会は先進国病とも言われていますね。

長寿国と知られている日本ですが、誇らしい反面、そのしわ寄せが現役世代にきていることを考えると…

なんとも言えんよな〜

というのが、個人として率直な感想です。

ちなみに、海外の他の先進国でも高齢者社会問題が日本と同じようにありますが、少し事情が異なるようです。

大きな違いは、「寝たきりの高齢者(老人)」が少ないこと。これに限ります。海外の介護事情について、日本と何が違うか、また日本が学べる部分があるか、解説していきます。

是非、最後までお付き合いください。

海外に寝たきり老人がほとんどいないってほんと?

海外と評していますが、すべての他の国ではありません。スウェーデンのような高福祉国家をはじめ、北欧諸国、その他の一部の国の内容になっています。

ちなみに、日本の介護事情しか知らない方からすると、『寝たきり高齢者(老人)』がいないコトはビックリされるかもしれませんが、スウェーデンなどでは当たり前の光景のようです。

日本は平均寿命80歳以上の寝たきり長寿大国!

日常生活を普通に送れる期間、健康寿命は日本では70歳程度といわれています。

その後の期間は、いわゆる「寝たきり老人」となって余生を過ごす方が少なくありません。

日本にいて、日本の介護しかしらない人たちにとっては、寝たきり高齢者(老人)に対して、違和を感じることは少ないですが、他国では非常に「違和」を感じるようです。

日本では寝たきり老人期間が平均約10年ほどあると言われています。これはダントツで世界一位です。理由は、大きな理由は介護医療システムと根本的な考え方(倫理観)の違いです。

海外で寝たきり高齢者がほとんどいない大きな理由は介護医療システムと倫理観の違い

海外で高福祉国家として知られているスウェーデン。日本と寝たきり高齢者(老人)を比較すると、日本より圧倒的に少ないです。

日本食は健康だからこそ長寿国食に向いていると、テレビでもみたことありますが、確かに食の違いはありますが、寝たきり高齢者(老人)がほとんどいない理由は『介護医療システムと倫理観の違い』が多くを占めています。

高福祉国家のスウェーデンって聞くと、介護医療システムがすごく発達してるイメージ…
システムが発達や成熟していると思いがちやろけど、発達しているなどではなく、もっとシステムの根本的な考え方の違いなんよね。それに合わせて倫理観も異なるから、寝たきり高齢者(老人)の少なさに直結している

理由1:『介護と医療システム』視点・思考の大きな違い

スウェーデンなどでは、施設に入所する介護というのは少数派の意見であり、基本は在宅介護です。

しかも、ほとんどの高齢者が独居もしくは老老夫婦で住んでおり、介護が必要になっても子供と住む方は全体の約5%にも満たないと言われています。なお日本では要介護状態になると、子供と住む世帯が約40%を越える(一時的も含め)と言われています。

自立した強い個人を尊ばれる伝統がある

親と子供の同居率の大きな違いは、これまさに『自立した強い個人が尊ばれる伝統』の違いです。

スウェーデンなどでは、16歳で義務教育を終えた若者は、親の家を出て一人暮らしを始めるのが一般的です。この自立した強い個人は高齢者になっても同じことです。

一見、家族関係が希薄とも取れますが、全く希薄ではなく、頻繁に交流する家族は多いです。あくまで、『自立した強い個人を尊ばれる伝統』の名の元に、一個人を尊重するお国柄が人生を形成していくからですね。

だからこそ、高齢者や要介護状態なっても常に『自立した強い個人を尊ぶ』文化が寝たきり老人にさせない大きなシステムになっているわけです。

基本は在宅介護が主流で施設で事故があっても自己責任

日本の介護施設は責任を追われすぎるため、結果的に拘束的な介護になってしまう。

例えば下記の通り

・施設に住んでいる高齢者が散歩に行きたいと外に出て事故に合ってしまった

日本では、家族の同意の有無に関わらず、もちろん施設の責任や送り出した介護士の責任を問われますよね?

スウェーデンなどでは、何よりも、本人の意思が尊重されるため、家族の同意の元では、すべて自己責任です。よって、本人が「散歩に行きたい!」といえば、GPS機能付きの携帯電話などをもたせて、散歩におくりだします。この際は、もちろん認知症の有無などは関係がありません。

もちろん、スウェーデンなどでも認知症高齢者をベッドにしばりつけるようなことはありません。そしてさらに違いがあり、アルコールを飲みたいという人に対して、健康上の理由やドクターストップがかかっていない限り、提供をするのです。

日本の施設じゃ考えられへんな〜

これには『自立した強い個人を尊ぶ』文化からくる、最後まで自分の人生を楽しむ!という考え方が根底にあるからです。

よって、日本の介護医療システムのように守られすぎることもなく、自由に楽しく生きる介護医療システムになっています。

理由2:倫理観の違い

前述した『自立した強い個人を尊ぶ』伝統があるがゆえに、倫理観の違いに大きくあらわれ、このコトが『寝たきり高齢者(老人)』が存在しない状況を作り出しています。

例えば、高齢者のみの住居で高齢者が体調を崩したり、怪我をして誰かの介護(世話)が必要になった場合でも、日本のように家族が全面的に介護することはありえない考えです。すぐに在宅介護を導入して、終日訪問介護を行い、サポートしていく形式が主流です。

ちなみに、日本で介護職に携わっている、多くの介護士は『寝たきり高齢者(老人)』と聞けば、ピンとくるのが『胃ろう』などの医療行為だと思います。しかし、多くの他の国では「胃ろう」は行いません。

スウェーデンなど多くの国では、胃ろうは倫理観に反する考え

これまでの、内容の通り、高齢者が自立した生活を送るために、担当する介護士たちはできるだけ本人が自分で直接食事をできるようにサポートしていきます。

そして、「スウェーデンを始め、北欧諸国では、自身の口で直接食事ができなくなった高齢者(老人)に対して、もちろん嚥下訓練を行いますし、予防の訓練も行っています。ここまでは日本の介護システムや考え方は同じです。

しかし、ここから大きく異なります。

いくら、予防から頑張っていっても、いずれ自分の口から直接摂取が徐々に困難になっていき、最終的には経口摂取が不可になります。

日本の場合はここで、延命のため「胃ろう」が導入されます。

しかし、スウェーデンを始め、その他の多くの国では、経口摂取が難しくなっても、「胃ろう」などは導入せず、もちろん無理な食事介助や水分補給を行いません。そして、自然な形で看取ることが一般的な最後になっています。

これが人間らしい死の迎え方だと考えられているからですね。

経口摂取が不可になり、胃に直接栄養を送る「胃ろう」などで延々と生きながらえさせることは、日本では当たり前の光景でも、他国で全く異なる見解で、『胃ろう=虐待』と見なす倫理観なのです。

つまり、『寝たきりになる前に亡くなる』のが海外では一般的な考え方で、この考え方が寝たきり高齢者(老人)がいない真相です。

最後に:海外の考え方を取り入れる日本人も増加中

今回の記事の内容のように、自然な死を受け入れるスウェーデンを始めとする欧米諸国とさまざまな延命治療で自然史を受け入れない日本。正直、どちらがより良い終末期なのかは個人の考え方によるかもしれません。

でも、僕のように介護職に携わっている多くの介護士は、寝たきり高齢者をはじめ、認知症重度の方などの終末期をみているため『延命治療を受け、生きながらえさせるより、自然な死を受け入れたい』人が多いのではないでしょうか。

僕は、選択できるなら、様々な観点から、自然な死を受け入れたいと考えています。

医療従事者の話によると、昔に比べ、最近は本人が望まない延命治療を避けるため『延命治療拒否』の意思を元気なうちから、書面に残している人も増えてきているとのこと。

今回の記事の内容を調べれば調べるほど、僕も次実家に帰った時に、いつも以上に踏み込んで話をしてみるいいきっかけになりそうです。

日本介護しかしらない人や家族と、全く異なるシステムや価値観があるということや、終末期について話す機会を作ってみてはいかがでしょうか。

それでは良い一日を!

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