働く前に知っておくべき「社会福祉法人」とは一体どんな法人?株式会社・医療法人どれが良いのか違いを比較

介護職に限らず、保育士や看護師などの方も就職・転職活動をしていると、気になった施設の運営母体にも目が行くものです。

それは「社会福祉法人」であったり「株式会社」や「医療法人」であったり、介護職員の主な職場になる介護施設を取り上げても、施設によって運営主体は異なります。

社会福祉法人」って聞いたことあるけど一体何?事業目的などは?どんな法人?と気になるはずです。

また、「株式会社」「医療法人」との違いは?などなど……気になるであると思います。
そこで今回は、介護施設の運営母体によくある「社会福祉法人」とはなにか、そして「株式会社」「医療法人」との違いを比較解説させていただきます。

目次

社会福祉法人とはなにか

社会福祉法人とは、非営利法人であり、社会福祉法に基づき設立されるものです。

社会福祉法人は「社会福祉事業を行うことを目的として、この法律を定めるところにより設立された法人」と定義されている民間企業になります。
※社会福祉法第22条

社会福祉法人の設立には、事務所がある都道府県の許可が必要です。

事務所がある都道府県=政令指定都市や中核市の場合は「市」になるよ!

社会福祉事業の内容「第一種社会福祉事業」は以下の通り、明確に定められています。

第一種社会福祉事業
  • 特別養護老人ホーム
  • 児童養護施設
  • 障害者支援施設
  • 救護施設

社会福祉事業の内容「第二種社会福祉事業」は以下の通り、明確に定められています。

第二種社会福祉事業
  • 保育所
  • 訪問介護
  • デイサービス
  • ショートステイ

法人税上では公益法人等であるため、一部を除き非課税である優遇措置があります。

社会福祉法人と株式会社や医療法人との違いはなにか

介護施設の運営主体に多い、社会福祉法人と株式会社と医療法人の大きな違いは営利団体か、非営利団体という部分です。

社会福祉法人の特徴3つを簡単に説明すると以下の通り

  1. 地域福祉の充実・発展という「公共性」
  2. 利潤を目的としない「非営利性」
  3. 事業の持続という「安定性」

 

株式会社とは異なり営利目的での社会福祉事業を展開できませんが、税制や補助の面で優遇されているよ!

医療法人は病院、医師若しくは歯科医師が常時勤務する診療所又は介護老人保健施 設の開設を目的として設立される法人です。

また、前述のとおり社会福祉法人の場合は事業内容が社会福祉事業に限定されていますが、医療法人の場合は事業内容が病院・診療所・老人保健施設に限定されます。

以下、主な違いを一覧でまとめています。

「社会福祉法人」と「株式会社」「医療法人」の違い

▼「社会福祉法人」と「株式会社」と「医療法人」の大きな違い▼
社会福祉法人 株式会社 医療法人
事業目的 社会福祉事業を行うことを目的とする法人 商行為を行うことを業とする目的をもって設立した社団 病院、医師又は歯科医師が常時勤務する診療所または老人保健施設を解説する法人
設立規制 所轄庁の認可
所轄庁:指定都市市長・中核市市長・厚生労働大臣
公証人による定款の認証 都道府県知事の認可
役員 理事6人以上、監事2人以上 取締役3人以上、監査役1人以上 理事3人以上、監事1人以上
出資持分 不可 (社団のみ)
資金調達 寄付金、補助金 株式・債券発行 寄付金又は回避収入、補助金
残余財産の処分 提起の定めにより、帰属すべき者に帰属
それによって処分されない財産は国庫帰属
債務弁済後、株主に分配 ①提起の定めにより、帰属すべき者に帰属
社団たる医療法人は清算人が総社員の同意を得、認可を受けて処分
財団たる医療法人は、認可を受けて他の衣料事業を行うものに帰属①・②によらないあ場合国庫帰属

社会福祉法人と株式会社の税制と補助金の違い

▼「社会福祉法人」と「株式会社」と「医療法人」の税制と補助金の違い▼

社会福祉法人 株式会社 医療法人
法人税 原則非課税
収益事象で生じた所得は課税※所得の22%
課税
※所得の30%
課税
※所得の30%
道府県民税 原則非課税 課税 課税
市町村民税 原則非課税 課税 課税
固定資産税 社会福祉事業用の固定資産は非課税 課税 課税
※社会福祉事業又は特定医療法人による看護師等医療関係者養成所のように供する固定資産は非課税
事業税 原則非課税 課税 社会保険診療に関わる収入は非課税
補助金
(施設整備費)
あり なし あり
補助金(運営費) あり あり あり
自治体による補助金加算 あり 対象外が多い あり
開設時の低利融資 医療福祉機構より低利融資あり なし あり

社会福祉法人・株式会社運営・医療法人運営の施設のメリットや待遇はどこが良いのか?

 

『社会福祉法人と株式会社と医療法人』のそれぞれのメリットや待遇を順に記していきます。

社会福祉法人のメリットや待遇

社会福祉法人の企業体系は利益追求型ではないため、業績による福利厚生の変動はほぼありません。
以前は、社会福祉法人で働く職員は公務員レベルでの対応を求められていたほど大変でした。理由は監督官庁からのチェックもあったためです。

よって、株式会社が運営する施設より低い金額からスタートで昇給や賞与によって、少しずつ上がっていくパターンが多いです。

社会福祉法人に勤務するメリット

  • 社会福祉事業(介護・保育など)における特定のスキルを伸ばしやすい環境
  • スキルが伸びた後は、介護業界では社会福祉士やケアマネージャーとキャリアアップに繋がりやすい環境
  • 介護をはじめ、福祉全体の広い視野を得ることができ、この分野のスペシャリストを目指すことが可能
社会福祉法人は地域密着での運営がほとんどなので、異動も遠方になることなどほぼないため、安定して勤務継続可能!

株式会社のメリットや待遇

株式会社は利益追求型のいため、業績による給与の変動が起こりやすい法人格です。

しかし、介護施設に限っては、社会福祉法人や医療法人の施設とあまり大差がないのが介護業界の現状です。

賞与に関しては支給するところが増えて、業績が良ければ支給される時もあるでしょうし、逆に順調でなければ伸び悩むこともあります。

企業が運営するところは、社会福祉法人が運営する施設や事業所よりも利用金額が高くなるケースが多い分、ご利用者はお客様という認識になりやすい傾向あり。

その傾向がでやすい施設の最たる例が超高級有料老人ホームなどです。
初期入居費も数千万円〜などの施設ですが、ホテルのような接客を行う施設もあります。もちろんお客様をおもてなしする感覚です。

もちろん、そういった施設では介護技術以外にも、サービスの質や接客レベルの向上などが必須ですが、その分給与や待遇面で自分に返ってくるものも大きくなります。

給与や待遇面を最重要視したいのであれば、自分は高級有料老人ホームでの勤務をおすすめするよ!年収600万円も可能!

株式会社に勤務するメリット

  • 働く企業を間違わなければ、豊富な資金力を享受しやすい(給料が高くなりやすい)
  • 研修体制が整っている企業はとことん整っている(逆も多いのはデメリット)
  • 福祉事業以外の実務経験を活かした業務手法や取り組みを導入しやすい
  • 事業所の経営面に携わり、関わりやすい(独立開業を目指す人に良い)
実際に、株式会社・社会福祉法人・医療法人の中では給与が一番高くなりやすいのは株式会社ってのも結構知られていないことだよ!

医療法人のメリットや待遇

医療法人の企業体系は社会福祉法人同様表向きでは利益追求型ではないため、業績による福利厚生の変動は受けにくいです。

運営母体の診療所、病院などの経営状況によっては、医療法人の運営している介護施設などにその恩恵が享受される傾向になりやすいです。

医療法人に勤務するメリット

  • 社会福祉法人や株式会社の運営している施設より、圧倒的に医療知識を身につけやすい環境
  • 医療と介護をはじめ、医療と福祉分野の連携について細かい部分まで経験を積むことが可能
  • 福祉(介護)✕医療のスペシャリストを目指すことが出来る
自身のやる気と働き先さえ間違わなければ、知識の幅を広く深く身につけることが可能だよ!

結論どこがいいのか?

社会福祉法人と株式会社と医療法人で、働きやすさに大きな差はないかもしれませんが、将来を見据えたり、自身のゴールが何かで運営母体を決めることがベストかもしれません。

前述したそれぞれのメリットにあわせて、勤務先などを決める目安にしてくださいね。それより大事なのは、自分にあう企業・施設を見つけること。

社会福祉法人でも株式会社でも医療法人でも、経営者、役員、現場責任者によって雰囲気や働きやすさは大きく変わります。

もちろん社会福祉法人や医療法人でもずっと安定していないところもありますし、株式会社でも全くボーナスが出ない、昇給ない、基本給が低いなどもあります。

休みや有給消化の状態などの待遇は、先輩方を見ているとすぐに気づくことが出来ると思います。
給与や賞与の待遇に関しては、短期ではわかりにくく、ある程度働いてみないとは期待できません。

待遇面や環境面など、すべてにおいて企業・施設の体質によってもちろん変わります。
入職前の見極めが大切であるため、最後に企業を選ぶコツと介護施設に勤務する場合のオススメ転職サイト・エージェントをご紹介します。

最後に:良質な企業を選ぶコツ

どのような企業なら自分にあうのか、見極めるコツをご紹介いたします。

1:ホワイト企業に該当するか

正直、つまることこをこれに尽きます。

ホワイト企業であれば、ほぼ間違いないある一定水準以上の満足度を得ることが可能です。ホワイト企業の見極め方が難しい方は、こちらの記事を参考にしてみてくださいね。

https://hiropen.com/whitecompany-10point/

2:企業理念・ビジョンがあるのか、そして共感できるか

法人は企業理念や経営方針のベクトルを決め、そこに向かって、事業を展開していきます。

就職・転職活動をする時は条件や待遇のみに注目しがちですが、気になる企業があるなら、理念や方針も目を通しておきましょう。

すべてではありませんが、理念・ビジョンには創設者の思いがあり、この思いが雇用条件や環境・待遇面にも反映されているものです。

https://hiropen.com/care-president-vision-important/

3:教育体制は整っているか

常に研修体制を確立し、職員のスキルアップを図っている企業は、法人格に関わらず将来性があると言えます。これらは介護業界・福祉業界に限ったことではありません。

しかし、介護をはじめとする福祉業界は進歩・進化が早い業界です。

医療・介護の技術や考え方や保険制度の内容も変わっていきます。

もちろん教育に充てる社員教育は時間もコストもかかるため、売上・収益が少ない企業では真っ先になくなる制度の一つなので、教育体制の有無は、企業が健全な経営をすることが出来ているかチェック出来る項目です。

自信が新人教育を受ける際に、上記のような一面を見ることが出来るので、こちらの記事の内容をしっかり網羅しているか入職前に企業の情報を調べることをおすすめします。

【女性必須】ライフプラン変更後も勤務可能か

女性の場合は特に重要になります。
それはライフプランで大きな転機を迎えやすいこと。

具体的には、妊娠・出産・育児などがこれらに該当します。
入職前にライフプランを考え、備えておくことが良いですが、もともと予定ではなかったことが起こるのも人生。日々過ごして行く中で、生活や心境に変化があることは当然です。

選択する企業を誤ると、出産後も勤務を続ける予定だったが、企業が時短勤務などを許してくれずに、仕事を辞めざるを得なくなってしまったりすること

上記は一例ですが、このようなことが理由で退職になったり、キャリアを一度リセットしなければならないのは非常に悔しいですし、勿体ないです。

産休・育休の有無はもちろんですし、その後のサポートや将来性を加味して企業を選択することも重要です。
もし妊娠などをしても、以下の記事をお読みいただけると安心できると思います。

https://hiropen.com/care-work-maternity-ver/

当記事では、「社会福祉法人」「医療法人」「株式会社」のメリットや違いについて開設し、あわせて、企業の選び方も記しました。

介護職では特に今離職の問題が多く、業界全体で下支えをしながら解決する舵をきらねばなりません。

そのためにも1人でも多くの介護士がより良い企業・より良い施設に出会えることを願っています。本記事最後に介護士に1社は登録すべきオススメ転職エージェント・サイトをご紹介して終わります。

1社は登録すべき!介護転職エージェント・サイト目的別おすすめランキング

もっと詳しくオススメエージェントを見たい方は以下の記事から紹介しています。
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