介護職員(士)の多くは転職の経験があります。実際に自分が転職をする側、しかも2回目以上となってくると気が引ける方もいるのではないでしょうか。

・介護士で転職5回目なんだけど、やっぱり不利かな?
・転職回数が多い介護士はデメリットが多いのか
・2回目以上の介護転職で気をつける点は?
上記を解決できる内容となっています。
現在、介護士に限らず社会人の多くは転職を経験することが増えてきています。人材が流動することによってメリットも多くあるため、個人的には大歓迎の流れです。

かくいう私も5社目です。
2回目以上の転職って難しく感じますよね?実際のところそんなに気にすることではないので、注意点と合わせて、当記事の「介護士は転職回数が多いと不利なのか?デメリットはあるのか?」について記していきます。
介護士の転職回数が多いか少ないかどっちがよいか
結論
正直多すぎなければどっちでもいいです。ここでの多すぎるは2桁回数以上だと認識していただければ良いです。
「なぜか」というデータによる根拠はありませんが、社会情勢や介護業界の状況を見る限り、間違いではないはずです。
介護施設長や経営者、はたまた介護転職エージェントや介護転職サイト運営者に聞いてみても、大きなリスクだと捉えている人は少ないです。
転職回数が3回目以上だと不利になる?
以前介護職員の方が下記のようなことを言っていました。
「自分に合う施設に中々出会えず、30代にして転職4回目なんですけど、やはり不利ですか?…転職3回以上は不利になると言われたことがあるので」
ハッキリ言うと、過去の日本であれば問題視されていたかもしれません。

「愛社精神」や「終身雇用」が当たり前の社会だったからね!

なぜ日本人は転職を悪いと捉える文化があるんだろ?だから経営者達があぐらをかきながら搾取するんだよ!
私の知人のアメリカ人も上記のようなコトを言っています。
ちなみにNY(ニューヨーク)とかだと転職10回以上している人も結構いるって言っていました。
日本でも、最近ようやくアメリカで多い採用方法であるジョブ型採用などにシフトしている企業も増えていっています。
そのため、これからの時代はむしろ一度も転職していない人の方が「転職していない=市場価値を高める活動をしていない」と捉えられる時代が来るのではないでしょうか。
個人的には市場が流動的になるほうが、「介護職員が辞めないために!続けたいと思ってもらえるように!」と給与をはじめ環境改善をおこなう施設が一箇所でも増えるのでは?と思っているため、転職市場が活気づくことは大賛成です。
- 転職が2回目でも3回目でも4回目でも、そこまで相手の印象はかわりません。面接官である私から言わせると、そこまで大切なことでもない。
- それより「以前の職場で何を思いどんな仕事をしていたか」や「仕事に対する熱意や思い」の方が大切。
転職回数が多い時の3つのデメリット
転職回数が多いと介護施設側が「採用してもすぐ辞めるのでは?」と懸念を抱くということも過去には聞きましたが、前述の通り今ではその感覚は減少傾向です。
そうは言っても、介護転職が多いときのデメリットは3つあります。
転職が多い介護士の転職のデメリット
- 転職で得るものもあれば失うものもある
- 転職先が転職前より必ずしも良くなるとは限らない
- 一昔前の考え方をもっている人間が経営者or面接官の場合は落ちやすい
では順に確認していきます。
その①:転職で得るものもあれば失うものもある
転職の回数が多ければ多いほど、転職してしばらく経ってから「失っている物」に気づくかもしれないリスクが増えるということです。
誰しもが、今より「なにかを得るため」に転職をすると思うのですが、すべてがうまくいく転職も難しいのは事実です。大前提として「何かを得たら何か失うかもしれない(絶対ではない)」ということは最低限認識しておく必要があります。

でも、介護士の転職はデメリットよりメリットが多いのも事実だよ!5回以上転職している私が言うから間違いない!
その②:転職先が転職前より必ずしも良くなるとは限らない
「なにかを得ること」ができて、失うならまだ良いのですが、「何も得ずに失う」だけになるかもしれないこと。
転職前より必ずしも良くなるとは限らないことはリスクです。
転職回数が多い分、そのリスクが相対的に上がりやすくなります。
上記のように「何も得ずに失う」だけになってしまうと、介護職の転職は失敗になってしまいます。
転職失敗しないための重要なポイントは事前に準備をしておくこと
誰しも転職の失敗をしたくないはずですでの、ここでポイントとなる準備しておくべき3ステップの確認です。
事前に準備しておく3ステップ
- 転職を失敗しないための情報を確認しておく
- 介護職特化の転職サイトに登録して情報収集
- 介護職特化の転職エージェントに登録してさらに詳しく情報を得る
上記3ステップを順を追って確認していきます。
抜かり無い準備をすることは非常に重要です。これだけで転職成功確率をグッと上げることができます。詳しい情報は「介護士が転職を失敗しないために全てがわかるまとめ」に記していますので、ぜひ読んでみてくださいね。
まず介護職特化の転職サイトに登録することで自分のペースでまず情報収集して、現在の市場をある程度把握しましょう。
介護転職エージェントを活用して「自身の転職活動の軸」を明確にした上で条件を伝え交渉をして行くとより良い条件で転職成功へと繋がる確率が上がります。
オススメの転職サイトや転職エージェントは下記の記事で確認してください。見やすいマッピングも用意しています。
上記のステップ3でかなり転職成功に近づくことが出来ます。

私もいつも転職するときは、転職サイトとエージェントどちらも登録して妥協しないように情報収集するよ!
転職サイトと転職エージェントの違いがいまいちわからない方は、下記の記事を参考にしてください。
その③:一昔前の考え方を持っている人間が経営者or面接官の場合は落ちやすい
こればかりは、致し方ないのかな。と思います。
当記事内において、これまで説明したとおり、現在の日本の転職市場は過去とは異なっていますが、脳内が旧式の経営者・面接官はやはり存在しています。

旧型の経営者・面接官はすなわち「転職=悪」と捉える人のことだよ!
上記のような方たちの考え方は実に稚拙で「転職が二回目?!根性ないやつなんだな!うちにはいらない!」と疑いたくなるかのような短絡的思考なんですよね。転職の背景はなんなのか?と考えることすらしてくれません。
実際に、介護転職サイトや介護転職エージェントから、良い情報を仕入れることができても、このタイプの人間が面接官になると落とされる可能性があります。
もちろん転職回数が多ければ多いほど、上記のタイプの人が面接担当になった時には不利になります。
個人的には、とても嫌いな思考のタイプの人間ですけどね。変化に弱い人は時代に取り残されますから。
介護士の平均転職回数は2回前後
介護転職が多い方がよいか少ないほうがよいか、多い場合のデメリットがわかり、自分はどうすべきか!と考えるところですが、他人の転職事情も気になるところ。
特に、介護士の平均転職回数は気になると思いますので、データと共に確認しますね。
一年間で転職する介護士の人数は約22万
上記はあくまで離職者=転職者としています。よって、そのまま介護の仕事ではなく、仕事そのものを辞められた方も含まれているため、正確な数字ではありません。
一年間に辞めた22万人の介護士のうち、もう一度介護業界に転職する人数は8.1万人です。約2.7人に1人が同業界の介護業界に転職していることになります。
介護士の年間離職率は10%台

参考:介護労働センター
上記の通り、介護職員の正規職員の離職率は14.3%、非正規社員は20.6%とPAや派遣、契約社員などの非正規雇用者のほうは1/5人辞めている計算となります。
辞める理由で、最も多い理由が「人間関係や信頼関係の問題」で、ここ数年連続で退職理由の1位となっています。人間関係で悩んでいる人はこちらの記事を参考にしてみてくださいね。
自身の肌感として介護士の転職回数は2回前後が多い印象
私自身、これまで数百人の介護士の面接官を務めたことがあります。
介護士の転職回数は「2回〜3回」が多い印象なので、やはり2回・3回くらいが中央値として表れる数字ではないでしょうか。
※厚労省からは介護職員の転職回数までは公表されていません。
介護士に限らず転職市場が活気づいておりジョブホッパーが増えている
昨年の「トヨタ社長の終身雇用制度終了」の会見によって
これは実質日本企業全体の終身雇用制度が崩壊したんだ…
と、世間一般では言われるようになりました。
トヨタは日本で唯一時価総額30兆円で世界に通用する企業ですが、そのトヨタがお手上げということは=日本企業すべてって認識です。
ただ、そのこともあってか昨年夏ごろからさらに転職市場が活気づいていることも事実。(現在コロナの影響で…)
そういった背景もあり、数年前から度々耳にするようになった「ジョブホッパー」という言葉がさらに最近は聞くことが多くなった印象です。
ジョブホッパーとは、転職を何度も繰り返すビジネスパーソンのことをいいます。 ジョブ型採用をアメリカなどでは特に多い形ですね。
具体的には数年(2〜3年)のサイクルで職を変更するために転職したり、転職回数が4回以上ある人のことを「ジョブホッパー」として定義され、表現されています。
介護士の転職にもジョブホッパーの転職の軸を参考に!
ジョブホッパーのインフルエンサーmotoさんが、転職を4回繰り返し年収が240万円⇨1000万円を突破して副業でも4000万円と大成功を収められており、この「転職の軸」をもつ考え方は多くの転職ビジネスパーソンに影響を与えてくれるのではないでしょうか。
motoさんの「転職と副業の掛け算」は転職以外にも、人生にとって色々気づきを与えてくれる本です。
2019年に読んだ本の中で個人的にはベスト3に入る名書ですので、介護転職を考えている人はぜひ一度手にとってみてくださいね。
介護職の転職が失敗しないために出来ること
「なんとなく転職」を絶対に避けるために「転職の軸」と「必ず叶えたい条件」を決めましょう。
なぜなら、介護士の転職に限らず転職に成功する人は「転職する理由が明確」だからです。
そのためにもぬかり無い準備をしておきましょう。
以下の記事に介護士の転職を失敗させないためのすべてをまとめているので、ぜひこちらも読んでみてくださいね。読んで後悔する内容ではないはずです。
まとめ
介護士は転職回数が多いと不利?デメリットはあるのか?について、多方面に展開してお話しましたが、結論はデメリットの部分はあるが不利ではないです!
実際に、熟考されて退職から転職に踏み切ろうとされている方が当記事をお読みになってくださっていると思います。転職はとても勇気のいることですが、現状の様々な問題から脱するためには自分が変わるor環境を変えることが一番の近道です。
特に昨今、介護業界は働き方改革に遅れている企業も目立っているため、今このタイミングで何も手をうっていない介護施設・介護企業は遅かれ早かれ詰んでしまうと思います。
自身の転職回数が2桁いっていないのであれば、ぜひ行動を起こしてみてくださいね。
- もし今の仕事をすぐに辞めることが難しければ、退職代行サービスの担当に相談(相談無料)することもありです
⇨即日円満退職できる【辞めたくても辞めれない人必見】 - 見つめ直す際にこちらの記事を参考にしてみてください
⇨介護職に向いてる人の6つの特徴【介護職10年/介護施設経営6年の経験者が解説】
転職したい理由が明確なら、この記事からヒントを得て次の良い介護施設を見つけていただく手立てになれば幸いです。
▼介護転職者には特にオススメの記事なので是非読んでみてくださいね▼
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