どうもひろぺんです。
今年の夏も本当にあつく、連日熱中症のニュースが流れていますね。介護職員が熱中症になりやすい仕事と言えば、『入浴介助』ですね。この時期はここ数年あつすぎて、本当にキツイですね。
- 夏の入浴介助に対応に悩んでいる介護職員・管理職・経営者
- 入浴介助中の熱中症を防ぎたい
- 福利厚生で対応出来る部分はないか
- 入浴介助の負担がきついのでどの施設なら入浴介助の負担が少ないか
一部の介護施設を除き、介護現場では入浴介助があります。これはとても大切な仕事で、入浴によって保清はもちろん、皮膚病や、尿路感染症を発症させないように予防することも可能です。
さらに、衣類を全部脱ぐため、全身チェックが可能で『新しいアザ』や『静脈瘤の状態』『むくみの状態』等々の確認もできます。とはいえ、従事する側には大変なことが多く、介護事故もあり、ときには死亡事故につながる危険も伴います。
だからこそ、普段現場で精一杯対応をしてくれている職員を守るのが、上司・管理者・経営者ではないでしょうか。
今日は入浴介助の仕事について、会社として『熱中症対策』を行う方法と入浴介助の仕事のコツや負担を軽くできる工夫について記していきます。
*私も真夏に一日15人の入浴を連日で対応したことありますが、本当にキツイです。何より、あつい。私は元々小、中、高と野球をしていたし、今でも筋トレもしてそれなりに体力に自身がありますが、それでもキツイので馬力がない方はもっとキツイと思います。
介護施設の管理職・経営者は『入浴介助の熱中症対策して介護職員を守っていますか』
Twitterで介護職員の真夏の『入浴対応』のルールのひどさを目の当たりにしました。
TwitterのTLで時々流れてる入浴介助時の水分持ち込み禁止の施設ってあれホントなの⁉
職員死ぬよ
何かあって訴えられたら、施設負けるよ
職員守って
っていうか高齢者に対して水分補給、水分補給って言ってる人たちが自ら水分を取らせないとは、頭おかしいとしか思えない
— 踊る魂 (@F7imPB22E3ZFHjh) August 5, 2019


そもそも、水分持ち込み禁止の理由にまともな理由があるわけないですからね。
入浴介助内での熱中症は本人の体調などにも左右されるため、もちろんすべてが管理職・経営者が原因とは言い切れません。
しかし、利用者さんだけでなく、現場で奮闘している職員に向けて『熱中症対策』は出来ますよね?『しているか』『していないか』ここが大きなポイントです。
個人の対応には限界があることを理解して、今あるルールを即刻見直すこと
個人でやれる範囲の対応は限度がありますので、間違っても「体力がないのでは?」「昔はもっと入浴介助はきつかったよ」などの言葉は避けてくださいね。何も生みませんよ。
それより、今あるルールが適切かどうか。まず、見直しましょう。
- 水分補給NG
- 役所に言われたから〜
- タオルNG ….等々
過去のやり方が正しいわけではなく、今の時代に合ったやり方を模索して、実行していくべき。変化が苦手な人間は、自分に自身がなく、弱い人間のすることです。
さらに、介護職員が辞めてしまうような施設になっていないか、この際同時に見直しましょう>>【必見】介護職員が辞めてしまう介護施設の12の特徴『介護士は同じ施設で粘る必要なし』
役所に言われたから〜の簡単おすすめ対応方法
例えば、この厚労省に『入浴対応中は水分補給NG』を言われたコトなど
初めまして。
リプありがとうございます。
お役所は、何を隠そう、厚労相‼️です‼️
去年から何故か、厚労相役人が出入りしていて、沢山改善させられました。以来、うちは縛られっぱなしです‼️
うちは、売上ファーストですからね💢💢— はる (@gulovelove1) August 6, 2019
正直ありえない一言ですよね。感情論で戦って、同じ土俵に上がらなくて大丈夫です。
結論:録音しましょう!
ちょっとまってください、目の前で録音機をつけさせてください。(ポチ)もう一度言ってもらっていいですか?
*これでだいたい撃退できます。ちなみにうちでも言われたことありましたが、前言撤回しました笑 うちの会社には1事業所1USB録音機あります。
介護保険が絡む内容に関して、主導権はこちらには無く、役所や政府関係にあるので、実地指導しかり、重要な電話対応や会話はすべて『録音』とらせてもらうことを伝え、録音する癖をつけましょう。
施設側が『入浴介助中に熱中症にならない』すぐに出来る対応方法4選(福利厚生にもなります)
前述したように、熱中症対策は閉鎖的な施設内、しかも職務中となると個人で対応できる範囲が限られています。
重要な事は『熱中症の怖さを理解する』『入浴介助の大変さを理解する』その上で経営者として、管理職者として対応をしていくこと。
では、うちの会社でも導入している4つの対応をご紹介します。
その①:首元を冷やすアイテムを支給(福利厚生対応)
一時は首元を冷やすと、血行不良になり肩こりが〜と情報が流れていましたが、デマですし、これは真夏でしかも浴場の高温多湿で当てはまる内容ではないです。
参考元:熱中症対策で「首の周りを冷やすな」はデマ、どんどん冷やして命を守ろう

何種類か試しました。
『アイスノン式』『タオル・スカーフ式』
最終的に落ち着いたのが、冷感スポーツタオル式です。
【水に濡らす→絞る→振る→首に巻く】のみで、ひんやりしますよ!
【冷感スポーツタオル式のメリット】
- 水分が蒸発する時に熱を奪ってくれるため、持続性がある
- 体が火照った時により効果的
- 効果が低くなってきたと感じたら、すぐにまた冷やすことができる
- 洗えるため、衛生的に使える
【実際に『冷感スポーツタオル』を使用している職員の声】
首元が冷えるとその時も楽だけど、終わってからの疲労感が少なく感じる
何より、会社からの支給ってことで大切にしてくれていることが伝わる。介護歴は長いけど、初めて しぼりが弱すぎると、首元付近が濡れてしまって、すこし気持ちが悪い
その②:塩分と水分を同時に出来る飲料水を支給(福利厚生対応)
これもスポドリなど色々試しましたが、現在はDA・KA・RAに落ち着いています。理由は以下のメリットの通り
【DA・KA・RAのメリット】
- スポーツドリンクと違い、後味がさっぱりしている
- 人工甘味料不使用
- 果汁(ぶどう、グレープフルーツ、レモン)が『10未満』はこの手の飲み物では多い数値
- 水分補給と塩分補給が同時に出来る
- 100mlあたりの食塩0.1gなので気にする数値ではなく、むしろ入浴時の汗量に対して、ちょうど良い
- 1本600mlなので、よくある500mlより量が100ml多い
【実際に『DA・KA・RA』を使用している職員の声】
スポドリ(アクエリ○ス)などと比較すると、飲んだ後スッキリしているので、喉が乾きくい
タオル同様、会社から大切にしてくれていることが伝わる。その日の入浴担当に配布されるので、誰も恨みっこない 脱衣所や浴室内ではぬるくなるのは…しょうがないですよね
その③:入浴介助の1回行う度に1度リフレッシュできる冷却スプレー支給(福利厚生)
こちらも色々、試用してみましたが、正直メーカーによての差異は素人感では誤差の程度に思えましたので、コスパ重視しています。
【実際に『冷却スプレー』使用している職員の声】
一度の入浴毎にワンプッシュで体感温度がかわる
タオルやドリンク同様、会社から大切にしてくれていることが伝わる 1週間くらいでなくなる。経費だいじょうぶですか? 「大丈夫ですよ〜〜」
その④:兎にも角にも現場の声をきくこと。現実的可能なものは導入する。
上記の①〜③の内容は、ヒヤリングしてきて上がった言葉を対応したものです。会社として物理的に対応できるモノだったので、すぐに導入しましたね。


ヒヤリングして、正直納得いかず、何もかも否定するなら1番対応が大変な日に一度自分が入浴介助をしてみてください。本当に何時間もサウナにいる状態なので、本当にキツイですよ。それが嫌なら、職員のために即刻揃えましょう。
経費がもったいない?大きな間違いです。人材を大切にしないほうが色々もったいない
もし、上記までの内容を見て『経費』がもったいないと考えるなら、『人財』を失うコトとの費用対効果を計算してみてください。『経費』をケチることがいかに愚策か気付くはずです。
計算しよう:①タオル②ドリンク③冷感スプレーの費用
前述の例『①タオル②ドリンク③冷感スプレー』で計算してみましょう。
①タオル4枚:¥2,490(1人/¥625)
②DA・KA・RA:¥2,570(1本/¥107)
③冷感スプレー:¥605(1本/1週間=¥605)
タオル1人1枚を20人に配っても、たかだかワンシーズン12,500円
DA・KA・RAを入浴担当に配っても1日(1本107円、2本214円)で1ヶ月=(1本3317円、2本6,634円)
冷感スプレーはだいたい1週間で1本くらいの頻度なので、1ヶ月=¥2,420(1本605×4週)
TOTAL=21,554円(ドリンク1本の場合は18,237円)
人材1人採用単価と比較する
一方、人財の損失はお金で計り知れるものではありませんが。
現在市場での1人辺りの平均採用単価は40〜50万円と言われています。もし二人辞めると80〜100万かかりますね。ただこれはあくまで、採用コストのみの話であって、実際には、内・外的経費がもっとかかりますね。(研修・チャンスロス…等々)
上司・施設長・その他管理職・経営者の皆さんに質問です。
約2万円の経費か、それとも人財流出+採用経費1人50万円払うか、聡明な経営者であれば…答えは一択ですよね。
*そして、何より職員を大切にしているとどこかしらでいい情報が流れるので、長期的にみても、施設にはメリットばかりです。逆に大切にしない職場はどんな情報が流れるかわかりますよね。だいたいいつも募集だしている施設がその可能性は高いです。
介護職員でそれでも入浴介助がきつい人は、働き方を変えるか、場所をかえることがベスト
自分で出来ることも行い、会社側も対応したが、それでも「入浴介助がきつすぎて無理」と思われる方は『働き方を変える』『働く施設の種類』を変えることがベストです。
入浴介助の負担が少ない職場・働き方4選
その①:自立度の高い有料老人ホーム
自立度が高いところだと、介助する人数が少ない傾向です。とはいえ、全く介助がないわけではありません。
その②:機械浴のある施設
機械浴を何種類か用意している施設は入浴介助はありますが、介護度の重い方でも、機械浴であるため介護負担は幾分か減ります。
その③:機能訓練型デイサービス
午前か午後のみで、筋力作りが主となっているジム型のデイサービスもねらい目です。入浴や食事がありませんので、入浴介助もありません。
その④:夜勤をメインに入る
働き方そのものを見直すことも視野にいれましょう。
- 夜勤専属の正社員募集を探す
- もしくは夜勤のみの派遣で働く
上記の施設を探すには自力で探すには難しい面も多々あることと、施設側に予め、確認を取りたいことなども遠慮せず、確認ができる転職エージェントへの無料相談をおすすめします。
関連記事>>介護士で転職をするなら、転職(派遣)サイトやエージェントに登録することをオススメする理由
まとめ
今回の内容の手順をもう一度確認します。
-
STEP1*現在のルールの確認**熱中症の対策を出来ているかどうかを主にして見直す*
-
STEP2*現場からヒヤリング**色々あがるので、全部書き出す*
-
STEP3*経費で対応できるもの対応する**なんのための『経費』という項目か理解しよう*
-
STEP4*たったこれだけで、働きやすくなります**介護職員を大切にしない、介護施設に未来はない*
たったのステップ4つと経費数万円です。これで大切な介護職員を守れるものなら、安いものじゃないですかね。
あなたの会社はどの企業か。
- 対応力が優れている企業は『青信号』で問題が起こる前に動ける企業です。
- 現場から不満が上がっているなら『黄信号』で問題が起きてから動ける企業です。
- 現場でなにか事故が起きても、なにも動かない企業は『赤信号』でも動かない企業です。恥ずべきことです。
今ある自分の会社をしっかり見つめ直すことが、長く福祉事業に携わることができる会社になるはずです。
そして、この記事をイチ介護職員が見てくださっているなら、この記事を会社の上の人間にそのまま見せてもらって大丈夫なので、動けるなら動いて自分を守りましょう!
それでは良い1日を!
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