どうもひろぺんです。
先日、また介護業界に衝撃が走りましたね。
今年の4月に「シンシア高山」にてパン切り包丁をもっている男性高齢者にたいして、男性介護者が顔を殴った事件に対して、先日書類送検をされたというニュースが流れました。
岐阜県は26日、同県高山市の短期入所生活介護事業所「シンシア高山」で、30代の男性職員が70代の男性利用者ともみ合いになり、軽傷を負わせたと発表した。高山市は同日、高齢者虐待防止法に基づく虐待行為に当たると認定。県は事業所や職員の対応に問題がなかったかどうか調べる。
県によると、職員は17日午後2時ごろ、事業所でパン切り包丁を持って歩く利用者ともみ合いになり、拳が利用者の右目尻に当たった。包丁を取り上げた後、向かってきたため投げ倒した。利用者は認知症で短期入所だった。
県と市は介護保険法に基づき22日から26日まで立ち入り検査した。職員は「もみ合う中で手が当たった」と虐待行為を否定しているという。〔共同〕
引用元:日本経済新聞
まず先に伝えておきます。この問題に対して、包丁をなぜ持つ状況になっているのか?施設が管理できていないのでは?というお話は論点がずれるので、置いておきます。
釈然としない方は有料老人ホームに面会にきた家族がソッと部屋に置いていった(忘れていった)とでも思っていてください。
この事件について、私が感じることとネットなどの反応を記していきます。
高齢者虐待?あなたならパン切り包丁もった認知症高齢者にどう対処しますか。介護士の人権も平等です。
私は正直、施設内でパン切り包丁を持った高齢者がいたら、男性介護士と同じように取り上げる行為をし、身を守るための最善策を講じていくはずなので、結果的に似通った事件が起きていたかもしれないと思っています。
要介護者にも介護職にも人権は平等です
同じ介護職をしている人はこのニュースをみて、その時の現場の様子を考えてみた人も多いハズです。そして、普段の介護施設の状況から察するに想像に難くなかったのではないでしょうか。
この事件、町中で起きた事件だったら、両成敗で共に書類送検ですかね。より、正当防衛適用されるんじゃないでしょうかね。施設で起きたから職員だけ書類送検?
個人的には解せないです。
介護職員の人権はどこに。。。
私は違和感を覚えました。高齢者虐待防止法?なの?
高齢者虐待防止法に基づく虐待行為??
高齢者虐待防止法は大きく区分をわけると以下の5点です。
- 身体的虐待
- 介護・世話の放棄・放任 (ネグレクト)
- 心理的虐待
- 性的虐待
- 経済的虐待
今回の事件は、上記の①にあたるのでしょうが、こんな判断を下すから、介護職員が離職やなり手が減るんですよ。
パン切り包丁ですよ?これですよこれ!
これを握りしめて襲ってくるんですよ。
高齢者虐待と言うなら、利用者は暴行罪になってしまうはず。
パン切り包丁を持っていた高齢者が先に介護士の頭を殴っているため、個人的には、正当防衛だと思います。
両成敗としても、法治国家としては、以下の通りになるのでははないでしょうか。
- 介護士=高齢者虐待
- 高齢者=暴行罪
今回の事件のみならず、介護施設で起きる、介護士があるまじき行為をした事実だけを『クローズアップ』していくのなら、利用者や各種人員、設備、運営基準を作っている『国・行政』も含めて、もっと俯瞰的な視点で話し合いをして、対策を講じるべきだと思います。
安易に介護士が悪いというのは短絡的ですし、こんな理不尽や無慈悲が続くと、本当に介護士になり手が減っていく一方です。
『接遇』などを高々と掲げているが行政自体が出来ていないケース多し
規定変更時の行政が来所したときの対応
行政で介護保険などのデイサービス施設内の規定を変更した際に、対応する行政の人は、下記の4拍子揃っていました。
- 印象もよくなく
- 冴えなく
- 笑顔もない
- 挨拶もない
という社会人として、必要な要素を持ち合わせていない4拍子揃ったような、優秀?な人でした。*皮肉です笑



指導するべきである、彼ら、彼女らが出来ていないですからね。
デイサービスの暴力利用者に対しての行政の対応
認知症で初見の方に対して暴力をふるってしまう利用者がいて、ちょうど役所の人間が実地調査に入る日が利用日でした。
来る日が決まった際に『不可抗力に近いリスク』として、私はこのように伝えました。

先方からの返事が以下の内容です。
…あー….んーあー大丈夫ですよ。

といういかにもの反応をされて、当日来所されたときは「どの方ですかね、進行の妨げにならないように出来るだけ避けつつ〜」みたいな、うちの利用者を値踏みするような目で、いかにもの表情をして、私に話をしてきました。
その反応をみて、前述したあなたたちが仰る『接遇』に対しても?ですし

とさえ、思いますよね。
高齢者虐待防止法や現場の介護職員に対して世間の声は厳しさ有(色々な意見参照)
介護職員に対して厳しい声の一部を抜粋
- 認知症のことをよくわからない女性職員が対応したために興奮をさせてしまったことが原因だろう
- 要するに介護職員としての能力が著しく低いから起きた事件だ!
- 他に方法があったのではないか。何も殴らなくても話をすればわかってもらえるのでは?
などの声も散見されている一方で、もちろん養護する声ももちろんあります。
- 介護職の人にすべてを求めるのはどうかと思う
- 今の賃金で文句は言えないでしょう。
- 見てもらっているだけ感謝するべき
- これみよがしに慰謝料の金がほしいだけの人もおるだろう
現役の介護職員の声もあります。
- 話をすればとか「暴力を振るう認知症患者」を知らなすぎ
- 自分だとしても同じことをして、身を守ると思う
- 事実と介護現場を知らない奴らが勝手なことを言うな!
私は、厳しいお声がある一方で、養護派がいてくれるコトにホッとするのが正直な気持ちです。
「介護者の介護レベルが低いから起きた!」の意見に対して憤りを感じざるを得ない
意見すること自体は、人それぞれで良いと思いますが、いかんせん具体的な情報が少ない中で、一方への偏った意見は違うと思います。
以下の声が上がっていました。
認知症のBPSD(行動・心理症状)の80%は介護・看護スタッフが原因なんだよ。周りの職員の反応から見ても介護施設としてもレベルが低いから起きた事件だ。
この心無い言葉を言い放った輩は、可能性の話をするべきであり現在の情報内で「介護者の介護レベルが低いから起きた」と決めつけ断定し、介護士を吊るし上げる行為はまさに『愚の骨頂』であり、短絡的思考です。
この方に問いたいです。他の状況は考えられないのでしょうか。
例えば
『BPSD』を起因あるいは要因として、この問題を捉えるなら、それこそ入所して間もない利用者でリロケーションダメージ(環境変化)が影響だと、『家族』や入所の提案をしたかもしれない『ケースワーカー』になりますよね。
この状況は『介護士と高齢者』双方の人命最優先のためBPSDもクソもないと思いますし、そもそも80%の定義もソースなし。詳細がわからない状態で言及出来るコトではないです。
介護現場に身を置く人間として、残念でなりません。
最後に
現情報内での、この問題の本質は(認知症の)人が刃物を持っていて、その刃物の返還を要求しても返してくれなく、介護職員のほうに向かってあるいてきた。
身の危険を感じた介護士が刃物を奪い返すために、手をだしたコトが『虐待』という名目になっているということ。
この判断を下した人には同じ状況なら、どのように対応するか是非、見本をみせてほしいものですね。
おそらく大半の介護職員が体験したことあると思いますが、認知症患者の火事場のクソ力は相当なものです。
よくニュースやどこぞのコメンテーターが『高齢の認知症患者』にこんな事ができる力(腕力)は無いと思いますからね〜。
と言っている人がいますけど「いやいやいや!自制、抑制が効かない人の力はとてつもない力ですからね!!」
今回のニュースでもそうですが、介護業界を守っていくために、介護職員の人権を守ってくれることを切に願います。この超高齢者社会では現場だけではなく、社会全体でこの問題を考えて、全体で包括的に介護を支えていく、必要性があるのだと私は強く感じています。
皆さんに良い介護士生活がありますように。
それでは良い1日を!
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