
介護企業役員をしているひろぺんです

・介護士としてキャリアアップを目指したいけど、どうなんだろう?
・昇進しないほうがいい!って言われたけどなぜ?
・昇進を嬉しいモノにかえるために知っておくべきことってなに?
本来は『昇進』と聞けば、喜ぶ事が多いはずですが、こと介護業界に関しては『昇進』に対して嫌悪感を抱いたり、不安を感じる人が多くいる印象があります。それは何かしらのデメリットやリスクがあるからですよね。
『昇進』は【デメリット < メリット】でないといけないと考えています。
今日は、そんな介護業界において昇進を嫌う理由と嫌いにならないための解決方法を解説していきますので、現介護職員は『昇進』する際のヒントに、現介護施設の運営者や介護事業部長・専務などは部下を『昇進』させる際のヒントになります。
是非、最後までお付き合いください。
なぜ介護士は昇進が嫌なのか?大きな理由は4つ

介護業界は昇進を嫌がる人が多く感じるけど、やっぱり昇進を喜べるようになりたいよね
- 負担が増加
- 責任が増加
- 対価(主に給与)が見合わない
- 昇進の魅力がなさすぎる
色々な施設の方からヒアリングしていると、この4つが要因として挙げられます。もちろん昇進を嫌う理由のため、内容はネガティブに比重が偏りますが、この4つを順に掘り下げていきます。
理由その①:負担が増加

労働時間は長くなりやすいよね…
介護職に限らずですが、昇進するにあたって労働時間は長くなる傾向がありますよね。それは昇進を機に今まで以上に、会社を機能させるためのポジションに入るからです。
介護業界で言うと、施設長になれば、どの施設長でも行う内容で“パッ”と思いつくだけで下記の通りです。
- シフト表の作成
- アクションプランの組み立て
- 会議資料作成
- 施設内会議の取り仕切り
- 利用者管理
- 外回り営業
- 人材教育
- 人間関係の問題
- 内外のクレーム対応
もっと細かい部分をいうと、まだまだありますが…上記のみでも一般の介護職員としての勤務と比較すると、業務の種類は大幅に増加します。

ちなみに言うとくとサボる上司ではなく、上記の内容はあくまでまともに施設長として、勤務している人の話!
今は椅子取りゲームの椅子に誰も座りたがらない
私が昔考えていた昇進のイメージはまさに椅子取りゲームで、我先にその椅子に座りたい!って思うものが昇進のイメージでした。
しかし、介護業界では『この椅子に座りたくない=昇進したくない』と思っている介護職員が多いです。そして昇進したくない!と思っている介護職員が多い介護企業はもちろん成り手がいないため、強制的に椅子に座らされます。
そして、嫌々昇進した上司や同僚をみて、「自分は絶対昇進したくない」と思ってしまい負の連鎖が起きてしまいます。
椅子に座ると自分の時間が無くなる
昨今はワークライフバランスを求め、転職時なども重視する要素になっています。その中で負担が増加すると目にみえるのは残業増加して、自分の時間がなくなってしまうこと。
家族・趣味を優先したい人には、自分の時間が少なくなることは大きなデメリットと考えています。
ホワイトな介護施設を求めている方は一度『相談』するためにしろくま介護ナビに登録して、話を聞いてもらうのも1つの手ですね。
理由その②:責任が増加

責任が増えるだけってのが問題
昇進して、管理職に就くとイチ介護職員とは違い、権限も今まで以上に大きく与えられることから、管理職の責任は今までよりもはるかに大きくなり、重くのしかかってきます。
本来は、責任の重さも出世・昇進によっての管理職の面白さの1つのはずですが、介護業界は責任の重さはデメリットでしかないと考える方が多いため、出世を望まない人が多い事実です。
昇進するまでは、個人の成果や力量を多く求められますが、管理職に就くと自分だけではなく『施設全体』の成果を求められ、その部分が自分の評価につながります。
もちろん部下のミスも自分のミスとなるので、今までうまく言っていた人間関係も崩れたり、部下に感情丸出しで「お前は使えない!」とお互いプラスにならない言葉を言ってしまったりします。
人の信用・信頼を築くことは時間がかかりますが、失うのは一瞬です。
あなたがリーダーや上司の立場で部下に対して「仕事が出来ない!」「全く使えない」などの暴言を吐いてしまっている自覚があるなら下記事の通り試しほしいことがあるので参考にしてください。
理由その③:対価(主に給与)が見合わない

業務が増えようが責任がふえようが、それ以上の対価があるなら、昇進を目指す人が増えるはず
介護業界は低年収として、よくニュースや新聞などでも取り上げられますが、この影響はイチ介護士だけでなく、昇進した役職のある介護士にも大きな影響を与えています。
まともな経営者が少ない
「よし!君は来月から施設長のポストに着かせよう!!残業代はカットですべてみなし残業だ!ただし役職手当で月2000円つけよう!嬉しいだろ?」
2000円て…高校生の小遣いか!!むしろ残業代カットで実質減るやないか!
上記の内容は、実際に他施設であった話ですし、あなたも似たようなお話を聞いたことがあるのではないでしょうか。
正直、上記のような条件で誰が昇進を喜びますか…モチベーションだだ下がりで辞めることになるのは明らかです。
昇進することで心身ともに病気になりますよ。
本記事内の昇進が嫌な理由その①と②である『業務のが増加』『責任が増加』は昇進すればつきものですよね。おそらくどの企業でも、同じはずです。
それでも昇進するために、昭和世代が躍起になっていた理由は、昇進した場合の対価が十分に得ることができたからです。
しかし、現在多くの役職に就いている介護士はさほど給料が上がることなく、急遽呼び出しなどで休みなどが減り、残業なども『みなし残業』になっていたり、時給換算すると昇進前より、悪くなっていることすらある介護企業があります。
役職が上がり、しんどくなり、時間給換算で給料が減る
上記のような状態で、誰が昇進したいと思いますかね。介護企業の経営者も少し考えればわかるはずなので、もっと現場に目を向けてほしいものです。
なので最近は昇進を目指すより、本業の介護職+副業で年収+100万円以上の働き方を目指す人が圧倒的に増えています。
理由その④:昇進の魅力がなさすぎる
理由のまとめみたいになりますが、要は『多くの介護企業では、昇進の魅力がない』これに尽きますね。

業界人としてはとても寂しいこと…
本記事のこれまでの内容で『昇進』の魅力を感じた方はいないはずです。昇進の魅力なしということは、キツイだけの単なる罰ゲームになりますからね。
昇進を魅力的にする現実的な解決方法

この昇進を魅力的なものにする為に『言うは易く行うは難し』の事をすることが唯一の解決方法ではないでしょうか。
『昇進と同時に大幅に給料を増やす』例えば年収+100万円〜とか。
上記だとかなりの方が昇進を目指すはずです。結果的に、職場が活性化して皆の能力向上が安定運営を実現して、良い循環になるでしょう。
とはいえ、自分が経営者や責任者じゃなければ決めることが出来ません。
なんなら「嫌ならやめろ?」という経営者もいるくらいなので、「介護職員=労働者」として出来ることは限られています。
机上の空論ではなく、あくまで現実的に出来ること4つを紹介します。
自身が『昇進』をするタイミングにすべき4つのこと
昇進時に自分がすべきこと4つ
- 昇進する際は『条件』で気になる部分はぼかさずに、全部確認しましょう。その際に納得行かない部分は『条件交渉』しましょう。
- 「どうせ言っても変わらない」ではなく、自分のために言いましょう。
(大風呂敷を広げて、次世代のため!とか綺麗事でなくていいです。あくまで自分のためです。) - 他者と比較するのではなく、あくまで自分基準で考えること。
- 全く納得できないのであれば、昇進は断るもしくは転職を視野にいれる。

上記は1.が特に重要!例えば残業もそこまで増加せずに、年収が今より100万円あがって満足できるなら、交渉してみるべきです。
そして、以下は最低理解しておいたほうが良いことです。
- もし役職が上がれば上がるほど、実は孤独になることを理解しておく
- 愚痴ばかりこぼしていると、すべて部下や周りに伝播してネガティブ施設満開で、後々自分のマイナス成果に繋がります。
自分がダメ人間の状態で居続けてしまうのは、時間(人生)が本当に勿体ないです。自分のためにも、今後の方向性や自分自身が介護職に向いているか、再確認・再認識することをオススメします>>介護職に向いてる人の6つの特徴【介護職10年/介護施設経営6年の経験者が解説】
今後自身が昇進を目指したいのであれば、資格の勉強はしておいて損はないでしょう。
介護職キャリアアップで昇進を嫌がる人が多い理由まとめ
本記事のおさらいは以下の通り。
- 負担が増加
- 責任が増加
- 対価(主に給与)が見合わない
- 昇進の魅力がなさすぎる
- 昇進する際は『条件』で気になる部分はぼかさずに、全部確認しましょう。その際に納得行かない部分は『条件交渉』しましょう
- 「どうせ言っても変わらない」ではなく、自分のために言いましょう。
(大風呂敷を広げて、次世代のため!とか綺麗事でなくていいです。あくまで自分のためです。) - 他者と比較するのではなく、あくまで自分基準で考えること
- 全く納得できないのであれば、昇進は断るもしくは転職を視野にいれる
私自身は元が現場からの叩き上げで、現ポジションにいるため、介護士として現場で働く方の気持ちも、経営者側の気持ちもわかっているつもりです。
そして、双方ともに気持ち良く働くために職場環境は本当に大切です。
改めて『より良い昇進』の定義を考えてみると、職場環境が良ければ、より良い昇進に繋がるのでは?とさえ思えます。
なので、経営者側は当然介護職員側に歩み寄らなければいけないですし、これは介護職員側も同じです。自身から歩み寄れる部分は歩み寄ってみてはいかがでしょうか。
経験上、文句ばかり言っている介護職員の大半は、問題の本質を言及したり、自身で交渉などをせずに、ストレスを溜めまくっています。これでは何も進まないし、自分の身体にとってもよくありません。
なので、昇進に限らず、問題解決のためには、お互いの歩みよりも相互努力も必然です。
昇進が良き昇進に繋がることを願います。
それでは良い一日を!
1社は登録すべき!介護転職エージェント・サイト
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